エアロバイクとは?効果が最大化する使用方法を解説
コラム
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「痩せたい!」という方がまず取り組むべき運動といえば、ずばり有酸素運動です。
ジムにももちろん有酸素マシンはありますが、そのなかでも特におすすめなのが初心者でも上級者でも、ご自身に合ったトレーニングができるエアロバイクです。
本記事では、ダイエットのプロが、効果を最大化できるエアロバイクの使用方法を伝授いたします。
自分の理想とする体型を手に入れるためにも、ぜひ最後までご一読ください。
エアロバイクとは
エアロバイクは、自転車をこぐようなかたちで使用するフィットネスマシンです。
ジムにある有酸素マシンにはさまざまな種類がありますが、なかでもエアロバイクとランニングマシンは非常に人気のため、台数も多く設置されています。
ほかの有酸素マシンに比べると、運動強度は低くなってしまうエアロバイクですが、体への負荷や体感的な苦しさが少ないので、長時間行いやすいといった利点があります。
そのため、日頃の運動不足を解消したいとお考えの運動初心者だけでなく、腰や膝に不安を抱える高齢者のリハビリにも非常におすすめです。
また、エアロバイクの種類によっては、非常に強度の高いトレーニングを行うことも可能です。
運動初心者や高齢者だけでなく、上級者やアスリートの方にも向いている有酸素マシンといえます。
これについては、後述します。
エアロバイクの種類
エアロバイクには、アップライトバイク、リカンベントバイク、スピンバイクの3種類があります。
以下で、それぞれを解説します。
アップライトバイク
ジムでもっとも見かけることの多いエアロバイクは、“アップライトバイク”とよばれるものです。
初心者から上級者まで、幅広い方におすすめのベーシックなタイプです。
サドルにまたがり、上半身を起こしてこぐスタイルは一般的な自転車に近いため、なじみやすく安心感がある方が多いでしょう。
ペダルの重さを変えられるので、まるで上り坂をこいでいるような高強度に設定することも、長時間こいでいられる低強度にすることも可能です。
リカンベントバイク
背もたれが搭載されているエアロバイクを、“リカンベントバイク”とよびます。
設置には比較的場所を取るので、都市型のコンパクトなジムや、24時間ジムではあまり普及しておらず、市営ジムやフィットネスクラブで多く見かけるタイプです。
もたれかかった状態でペダルをこぐリカンベントバイクは、上半身がぶれずに安定感が生まれるので、長時間こいでいられるのが特徴です。
体力に自信のない方や、腰と膝関節への負担が気になるシニアの方におすすめできます。
スピンバイク
競技用ロードバイクのような前傾姿勢で使用するのが、“スピンバイク”です。
アスリートや本格的なボディメイクを目指している方に向けた高強度のバイクトレーニングに適しており、より早いスピードでペダルをこぐことができます。
動作がハードであるということは、そのぶん高い脂肪消費効果も望めます。
特に、最近認知度が上がっている“HIIT(高強度インターバルトレーニング)”などの短時間で追い込みをかけるような運動を可能とするのもこのスピンバイクです。
エアロバイクの使い方
ここでは、エアロバイクのなかでも、ジムでの普及率が高いアップライトバイクの使い方を解説します。
アップライトバイクの使い方
- サドルを自身の骨盤の位置の高さに設定する
- サドルにまたがり、ペダルに左右の足をセットする
- スタートボタンを押して、ゆっくりとこぎ始める
- 負荷の調節する際は、こぎながら徐々に行う
使用中は、姿勢にも注意しなければなりません。
背中が丸まった状態ではなく、骨盤を立てて姿勢をまっすぐにするイメージでこぐと運動効果が最大化します。
また、強度が高いトレーニングの終了後は、クールダウンもかねて軽い負荷で1~2分程度ゆっくりこいでから終了するとよいでしょう。
なお、エアロバイクの使用方法はメーカーによっても微妙に異なるため、わからない場合はインストラクターに聞いて、正しい使い方を教えてもらいましょう。
エアロバイクで得られる効果
エアロバイクによるトレーニングを継続することによって、以下の効果が見込めます。
ダイエット
エアロバイクによる有酸素運動は、酸素を使って体内の糖や脂肪からエネルギーを生み出すため、脂肪燃焼が期待できダイエットに効果的です。
それだけでなく、心肺機能や持久力、基礎代謝量の向上も見込めます。
基礎代謝とは、呼吸や心拍、体温調節などの生命活動を維持するための必要最低限のエネルギーのことです。
基礎代謝が上がるほど、生活しているだけで多くのエネルギーを消費するので、太りにくい身体を作ることができます。
ダイエットが目的の場合は、筋力トレーニングと組み合わせてそのあとにエアロバイクを使用すると、脂肪燃焼効率がさらに上がるのでおすすめです。
筋力トレーニングを行うと、体脂肪の分解を促す“成長ホルモン”が分泌されますが、その状態から有酸素運動にシフトすれば体脂肪がより燃焼され、痩せやすくなるためです。
下半身の強化
エアロバイクでは、下半身の大きな筋肉である大殿筋や大腿四頭筋、ハムストリングスを強化することができます。
大きな筋肉を鍛えると、そのぶん基礎代謝が上がりエネルギー消費が高くなることが実証されています。
しかしここで、「競輪選手のような、たくましい脚になったらどうしよう……」と心配する必要はありません。
アスリートの方たちの体型は、高重量トレーニングや特殊なトレーニングを長期間積み重ねてきた賜物です。
一般の方の運動量であれば、エネルギー消費が上がり、むしろメリハリのある引き締まった下半身が手に入るというメリットしかありません。
ストレスの解消
エアロバイクを含む有酸素運動は、ストレスの解消にも一役買ってくれます。
運動後になんだかすっきりしたような、晴れ晴れとした気持ちになったことはありませんか?
これには、幸福ホルモンともよばれるドーパミンの分泌が関与しています。
つまり適切なトレーニングはドーパミンの分泌を促し、ストレスの解消につながるのです。
ただし、あまりにキツすぎる有酸素運動を長時間続けると、逆にストレスホルモンである“コルチゾール”が増えてしまいます。
このコルチゾールには、筋肉を分解してしまう作用があるので、代謝が下がりむしろダイエットには逆効果です。
強度の目安は、少しキツいと感じるくらいがちょうど良いでしょう。
エアロバイクを使用する際のポイント
ここからは、ジムでエアロバイクを使用する際のポイントを解説します。
①目的に合った種類を選択する
前述の通り、エアロバイクには3つの種類があるため、自身のレベルや目的に合ったタイプを選ぶ必要があります。
たとえばダイエットが目的であるのなら、アップライトバイクや、より強度の高いスピンバイクが適しています。
腰や膝に自信がないシニアの方や、軽めの運動からまずは始めたいという方には、リカンベントバイクがおすすめです。
このように、レベルや目的に合わせてバイクの種類を変えることによって、自身に合ったトレーニングを無理なく続けられます。
②調整を正確に行う
エアロバイクに限らずほとんどのマシンに共通していえることですが、シートのポジションが適切でないと効果が半減してしまうだけでなく、ケガの誘発にもつながります。
エアロバイクは、種類によってシートの調節の仕方が異なります。
繰り返しになりますが、アップライトバイクは、一般的な自転車と同じように自身の骨盤の高さに合わせてサドルを調節しましょう。
リカンベントバイクは、一度シートに腰かけてから足が伸び切らない程度の位置までシートをスライドさせて調節すると、快適にこぐことができます。
そして、特に調節を正確に行わなければならないのが、スピンバイクです。
スピンバイクはシートの高さのほか、ハンドルの高さ、シートの前後、ハンドルの前後の4つを、自身の体格に合わせてセッティングしなければなりません。
使い方に自信がない場合は、必ずインストラクターから調節・操作方法を指導してもらってください。
安全・安心なマシンの使い方を一度覚えれば、その後は自信をもってトレーニングに励むことができますよ。
③使用時間を決めておく
有酸素運動は適度に行うことでその効果を発揮するので、あらかじめマシンの使用時間を決めておくのが大切です。
一般的に運動の始めは糖がエネルギーとして使われやすく、運動開始20分後ぐらいから脂肪の分解が高まって活発に利用されます。
そのため一回の使用時間は20分以上、できれば30~40分で設定できると効果的です。
ここで勘違いされがちなのは、これ以下の時間であれば効果が見込めないと思われている点です。
有酸素運動は5~10分程度でも、脂肪は燃焼されることが最近の研究から明らかになっています。
短時間の有酸素運動でもこまめに行うことで体脂肪は減るので、一定の時間行うのが苦手な方は分割して行ってもよいでしょう。
反対にスピンバイクを使用したHIITなどの高強度トレーニングを行う際は、苦しくても短時間で一気に追い込むほうが効果的です。
HIITの具体的なトレーニング方法は、後述しているのでぜひご覧ください。
④おしりや股関節を意識する
エアロバイク使用時のポイントは、おしりと股関節を意識することです。
運動に慣れていない方がおしりや股関節を意識するのは、初めは難しいかもしれません。
そのような方こそ意識してほしいのが、“股関節からこぐ”ということです。
猫背にならないように背筋を伸ばせば、腹筋(インナーマッスル)にも力が入り、体幹が安定するので理想的なフォームとなります。
また、姿勢を少し前に傾けたままこぐと、おしりの筋肉によりアプローチすることも可能です。
エアロバイクを使用する際は姿勢に気をつけて、おしりと股関節を意識してみましょう。
⑤心拍数と速度を一定に保つ
中強度の有酸素運動では、心拍数と速度を一定に保つことも重要です。
心拍数は年齢によっても異なりますが、大体110~130を目安に、息が少し上がるくらいのキツさの負荷に調節してください。
また、動画や音楽を視聴しながら、トレーニングするのは、単調さを忘れるためにはよいですが、だらだらとメリハリなくこいでしまうと効果は半減するので注意しましょう。
高強度トレーニングではない限り、一定のペースを保って運動できるのが理想的といえます。
エアロバイクで痩せる!効果的なメニュー2選
エアロバイクの使い方やポイントがつかめたところで、ここからは効果的なメニューをご提案します。
初心者向けと上級者向けにメニューを分けているので、自身のレベルに合わせて挑戦してみてください。
メニュー①【初心者向き】低負荷でじわじわ痩せる
運動に慣れていない方やシニアの方には、以下のもっとも王道なトレーニング方法をおすすめします。
手順や方法は、至ってシンプルです。
スピードは18~20km/時を目安に、一定の速度を保ちながら、低負荷でひたすらこいでいきます。
30~40分ほどこいだら、負荷をもっとも軽くしクールダウンを行って終了です。
ポイントは、汗がじわじわ出てくるくらいの強度を保つということです。
心拍数は、概ね110~130をキープします。
これ以上の脈拍、つまりキツすぎる運動は、無酸素運動となってエネルギー源は糖が優先されてしまい脂肪が燃えにくくなるので気をつけましょう。
メニュー②【上級者向き】高強度で一気に追い込む
運動に慣れてきた方におすすめなのが、“HIIT”です。
HIITとは、高強度インターバルトレーニング(High Intensity Interval Training)の略で、ヒートとよばれています。
高い負荷のかかる運動と、短い休憩を交互に繰り返すトレーニング方法です。
HIIT
- 高負荷に設定し、20秒間全力でこぐ
- 少し負荷を下げて、10秒間全力でこぐ
- 10秒間のインターバル(小休憩)をとる
- 1~3を計8~10セット繰り返す
トレーニングのポイントは、一切の妥協をなくし全速力でこぎつづけることです。
上級者向けにはなりますが、負荷をマックスまで引き上げて全身をさらに追い込んでもよいでしょう。
HIITの最大の特徴は、「運動後24~72時間以上代謝が上がりつづけ、脂肪が燃焼しやすくなる」という“アフターバーン効果”です。
1回の運動時間はトータル5分ほどながら、爆発的な脂肪燃焼効果が見込めます。
エアロバイクは、ややキツいと感じる中強度で30~40分こぐのが効果的
本記事では、エアロバイクの効果が最大化する使用方法を解説しました。
エアロバイクによる有酸素運動は、「ややキツいかな」と感じるくらいの中強度で30~40分間行い、脂肪燃焼効果を最大限引き出していきましょう。
上級者の方は、HIITにチャレンジしてみるのも、高い脂肪燃焼効果が得られるのでおすすめです。
使用する際は、姿勢を正して股関節からこぐイメージで、おしりの大殿筋を意識できると運動効果も高くなります。
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